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品種改良 ― より美味しいお米の開発
お米の品種改良とは
日本人のお米に対するこだわりは、品種改良が盛んに行われているという点にも表れています。お米の質を向上させて、より美味しく、より寒さや病気に強く、より育てやすいお米を開発するために日々品種改良について研究がなされています。
品種改良を行う主な理由
以下のような性質を持つ品種をつくるために研究が行われています。
- 美味しい
- 寒さに強い
- 病気に強い
- 収穫時期が早い
- 風などで倒れにくく育てやすい
- 炊いた時の見た目が美しい
品種改良の流れ
1. どんな性質のお米に改良するのかを決める
「美味しくて病気に強い」など、どんな性質を持ったお米をつくるのか方向性を決めます。
2. かけ合わせる品種を決定して実際に育てる
「美味しいけれども病気に弱い」品種と「味は普通だが病気に強い」品種など、違う性質を持った品種をかけ合わせて育てます。たとえばAとBの2種類をかけ合わせて終わりではなく、AとBから生まれたCにまた別のDという品種をかけ合わせるなど様々なパターンを試していきます。
3. 選抜する
育てられた稲の中から、目標とする性質を持ったものを選びます。
4. 試験を行う
選抜されたものについて様々な試験を行います。
▼△ 実施される主な試験 △▼
・耐冷性検定試験 … どれくらい寒さに強いかを調べる
・いもち病抵抗性検定試験 … 稲がかかる代表的な病気「いもち病(稲熱病)」への抵抗性を調べる
・食味試験 … 香り・味・粘りなど美味しさについて調べる
5. 品種登録を行う
種苗法に基づく品種登録の出願を農林水産省宛に行います。審査に通れば新しい品種として正式に登録されます。
品種改良の例
品種改良によって生まれたお米の品種の例をいくつかご紹介します。
あきたこまち
味の非常に良い「コシヒカリ」 + 病害や冷害に強い「奥羽292号」
ちゅらひかり
味の良い「ひとめぼれ」 + いもち病に強い「奥羽338号」
ほしのゆめ
北海道を代表する品種「きらら397号」を上回る味の良さと寒さへの強さを兼ね備えた品種
「あきたこまち」 × 「道北48号」 × 「きらら397号」