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お米の産地 ― 日本で美味しいお米ができる理由
お米の栽培に適した土地とは?
美味しさや食の安全を求めて、食品の産地にまで気を配る消費者が増えています。では日本のお米は主にどんな土地でつくられているのでしょうか。美味しいお米づくりに欠かせない産地の条件について考えてみましょう。
日本の米どころ
お米づくりが盛んな土地つまりお米の収穫量の多い都道府県としては、北海道・新潟県・秋田県・福島県・山形県などが上げられます。
新潟や秋田などは古くから米どころとして知られており、「新潟県魚沼産のコシヒカリ」などは最高級のお米としてすっかり有名になりました。また北海道は気温の低さゆえに以前はお米づくりには適さないと言われていましたが、品種改良によって「きらら397」「ほしのゆめ」「ななつぼし」など寒さに強い品種が開発されたことで今では国内トップクラスの米どころとなっています。
お米の産地や品種およびブレンド米かどうかなどは明確に表示しなくてはなりません!
お米の都道府県別生産数量 ベスト5
1位 北海道
2位 新潟県
3位 秋田県
4位 福島県
5位 山形県
※平成17年度
美味しいお米づくりに適した土地
美味しいお米をたくさんつくるためには、その土地の自然環境や気候条件が大いに関わってきます。稲作に適した土地の条件をまとめます。
水が豊かであること
お米の栽培は1年を通じて大量の水を必要とします。大きな河川がある、山々からの雪解け水が利用できる、など田んぼに十分な水を引けることが重要なポイントです。
広くて平らな土地であること
たくさんのお米を収穫するためには当然ながらたくさんの稲を育てなければならず、そのためには広い土地が必要です。また狭い土地では農業機械を自由に使用できないなど、効率が悪くなってしまうことがあります。
また山の斜面など傾斜地を利用して作られる棚田などもありますが、収穫量や作業効率という点でやはり平らな土地の方がお米づくりには適していると言えます。
水はけの良い土であること
田んぼの土は水はけが良くなくてはいけません。新鮮な水がどんどん入って土の下へと浸透していくのと同時に酸素が根に供給されることで、稲が健全に育っていきます。
粘土質で水はけが悪い土だといつまでも古い水が残り、稲の発育が悪くなってしまいます。水はけの良い土で、たくさんの水を使って栽培することが美味しいお米づくりには必須と言えます。
昼と夜の温度差が大きいこと
稲は夏の間に太陽の光をたくさん浴びて生長するため、天気が良く日照時間が長いこともお米づくりには大切な要素です。またその一方で、夜は気温が下がって昼間との温度差が大きい土地ほど稲作に適していると言われます。
昼間の気温があまり上がらない土地や、台風が頻繁に上陸するような場所はお米づくりにおいてはハンデがあると言えるでしょう。
またその土地の気候条件は栽培されるお米の品種にも大きく関わっています。寒冷な北海道での栽培に適した品種として開発された「きらら397」など産地とお米の品種は密接な関わりにあると言えます。